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開業事例

患者とのコミュニケーション重視を自分の診療スタイルに

くらた内科クリニックJR鶴見駅西口にあるビルの5階にくらた内科クリニックがある。そこの院長の倉田先生は、それまで近くにあった東芝鶴見病院の院長をしていたが、病院の閉院に伴い、開業の道を選んだ。別の病院で勤務医を続けるという道もあったが、現クリニックがあるテナントがすぐ見つかったことや、それまで倉田先生を信頼してかかっていた患者に責任を持つということで開業に踏み切った。
一般的に開業する時、診療圏調査やテナントさがしを自分で行う場合は、かなり大変な思いをするものだが、倉田先生は「当時、病院で勤めていた仲間が開業するに辺り探しておいたものを別の物件があったからといって、紹介してくれたので手間がかからなかった」と話す。さらに「工事の時の家賃は免除してくれたので非常に助かった」と付け加えた。
資金調達について伺うと、病院の退職金と国民金融公庫を活用したとし、借り入れをするための事業計画書も医療機器を購入する際に相談に乗ってくれた業者が紹介したプログラムを使い、自分で作成。国民金融公庫からはよく出来ていますねといわれ、一発で承認されたとのこと。また、55歳以上には金利の優遇措置もあったのでラッキーだったと話す。
倉田先生は、落下傘で開業したわけではないので、病院で診ていた患者が開院当初から来てくれたため、一定数の患者は確保できたそうだ。その点も好条件といえるだろう。診.療圏調査は行わなかったが、駅からすぐ近くの立地条件もあり、患者数は順調に伸びている。しかし、倉田先生は患者数にはこだわっていない。むしろ開業したことにより患者をじっくり診察するようになったことで「患者とのコミュニケーションをよくとるようになった」と微笑んだ。

倉田文秋 日本医科大学卒 東芝鶴見病医院院長を経て、くらた内科クリニックを開業
     過去にワインスクールに通い「エキスパート」の資格を持つ。59歳。

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