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開業事例

医師

狭いスペースを有効活用するために 修正を重ね納得のいく設計を

開 業 日:H20年7月
標榜科目:婦人科
開業形態:ビルテナント

 開業の動機は、手術を止めるのを機会に開業を考えました。開業場所は、自宅から近いというのが第一の基準でした。コンサルタントは利用せず、医院開設を手がけたことのある知人に相談し、開業の指導を受けました。周りの開業医の友人もどこのテナントが空いたといった情報をくれたので、実際に見て回りました。紹介を受けた物件で、一度、契約しようと思ったテナントがありましたが、年末に見に行った際に時間をかけて検討してもよいと言われたのに、年明けに急に契約を急がれ、断ったこともあります。契約を急ぐには何か事情があるからだと思いました。
 今のテナントはマンションの建設が始まった段階から契約していたので、私も自分のテナントがどのように建設されるのか、ヘルメットをかぶり設計士と一緒に下見に何度も足を運びました。水周りの勾配なども建設途中の段階で確認しました。病院の空間に慣れていると、いざ自分の診療所を構えるとなったとき、どのくらいのスペースが必要かすぐに判断できないと思います。設計士と何度も図面と睨み合い修正を重ねました。容積が狭いため、何度も見直しをし、最初の図面とは全く違う物になりました。綿密な打合せに最後までつきあってもらえて、非常に良かったと思います。設計では妥協はしませんでした。検査室、レントゲン室、診察室など効率的に区画スペースを確保でき、医療スタッフや患者さんの動線にも配慮した設計にすることができました。
 医療機器では、婦人がん検診(子宮、乳房)を充実させるためにマンモグラフィを導入したいと思いましたが、最新式の機器は高額なため、メーカーから紹介された中古品を導入しました。インターネット上でも探しましたが、メンテナンス面も考慮し、メーカーの紹介であれば安心だと思い決めました。
 自分一人で背負い込むことはせず、勤務医時代と比べて診療レベルを落としたくないという思いはありましたが、開業当初から赤字覚悟で乳腺外科医、漢方専門医にアルバイトで協力してもらうことにしました。更に、マンモグラフィの専門技師にも来てもらい、検診体制の充実を図り患者さんへの安心確保に努めました。専門医を採用することは、コストがかかり無謀だという意見もありましたが、競合する医療機関が複数ある場合、医院の特殊性を出していく必要があると思います。検査や乳腺外科、禁煙外来などを予約制にすることで対応しています。
 スタッフの採用では苦労の連続です。開業時は、職員の新規募集はせず前勤務先や友人から正職員をさがしました。しかし、そのうち今も残っているのは1名です。スタッフを募集し採用してはすぐ辞めていくという繰り返しで、今もその状態が続いています。スタッフにパソコンをいたずらされて辞められたことがあり、復旧に大変でした。採用して1日で辞める方もいるので、人を雇うことでは本当に苦労しています。今では私の片腕になってくれる職員も育ってきていますが、この2年間はスタッフの問題で大変でした。前職からの採用は、気心も知れて業務にも精通しているとはいえ、一度意思疎通ができなくなると、なかなか修復できない難しい問題がある点も留意すべきです。

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