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開業事例

医師

住民の結びつき強ければ口コミに勝る宣伝はない

開業日:H20年12月
開業年齢:37歳
標榜科目:耳鼻咽喉科
開業形態:一戸建て(所有地)

 私の父も耳鼻科の開業医であったことから、幼い頃から開業志向がありました。40歳までには何とか開業したいと考えていましたが、先輩医師が突然閉院せざるを得なくなり、その患者さん達を引き継ぐために急遽、開業準備を始めることになりました。
 当然、開業地選びは先輩医師から引き継ぐ患者さんが通いやすい立地を重視しました。先輩医師は駅のそばで開業していたため、同じ駅の周辺で探しました。幸い駅からバスで10分程度の所にちょうどいい土地を見つけることができました。この近くには数年前から住んでいたので土地勘があり、その付近には、内科や小児科、整形外科など医療施設は多くありますが、近隣2キロ以内に耳鼻科がなく競合する可能性が低いこともわかったので迷わず決めました。バス通り沿いにあり、バス停もすぐそばなので引き継いだ患者さんからも通いやすいと好評です。
 開業時期については、耳鼻科なので花粉症の患者さんが集中する2~3月は避けたかった。開業まもない時期に患者さんが殺到して、トラブルが頻発するのを回避するためです。余裕を持って11月開業を目指して準備を進めましたが、開業予定地にあった小工場の立ち退き時期が遅れ、結局開業が1か月遅れました。開業準備の間に予期せぬトラブルは起きるものですね。開業時期をどうしてもずらせない場合は注意が必要です。
 広告については、開業1週間前には隣接する町を含めて新聞折込チラシを入れ、駅近くやバス通り、近隣の幼稚園・小学校付近を中心に電柱広告を合計50本程出しました。電柱広告は電柱1本あたり月額2000千円と比較的安価ですが、定期的な見直しが必要だと思います。私の場合、開業から1年間の来院理由を分析した結果、一番見られていると思っていた駅近くの電柱広告を見た方は少なく、反対に隣町に設置した広告を見てわざわざバスで通ってくださる方もいました。そこで2年目から15本に減らし、駅近くを外して路線バスの経路も考えて広告を出す場所を厳選しました。面倒がらず広告の費用対効果は経年的な分析が必要と考えます。
 それでも開業後は予想よりも多くの患者さんに来ていただき、1年目は1日あたり平均患者数が80名を超えました。新規の患者さんと引き継いだ患者さんの比率は7対3くらいでした。予想以上に新規の患者さんが多かったのはやはり口コミの効果が大きいですね。特に地元の幼稚園・小学校ではお母さん方の結びつきが強いので、開業後は評判がよければ子ども・親問わずたくさん紹介していただけます。開業する4年ほど前から近くに住んでいたので、付近の住民や地域の事情をある程度押さえていたことがよかったですね。口コミに勝る宣伝はないと思います。
 スタッフの採用では、前勤務先から看護師・検査技師・事務職など数名に移ってもらいました。ただしどのスタッフももともと近日中に退職予定だったので、前勤務先との関係が悪化することはありませんでした。この他に新聞広告で未経験者を含め数名採用しました。スタッフ間の人間関係がどうなるか心配でしたが、経験年数が長いスタッフが新規採用組に丁寧に指導してくれるので、私が必要以上に関与しなくてもうまくいっています。開業してからもうすぐ2年経過しますが、幸いスタッフの入れ替わりはありません。経験が長いスタッフには新規スタッフの育成も任せることができるよう事前に説明しておくのも有効だと思います。

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