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開業事例

医師

"自分の足で、自分の目で" これが基本

開業日:平成19年11月
開業年齢:43歳
標榜科目:内科
開業形態:ビルテナント

 専門家の意見はあくまで参考、話半分と思っていたほうがいい、これから開業する先生にはまずこれを伝えたいと思います。
 私は開業するにあたりコンサルタントに委託をしました。開業資金調達のために病院勤務医を続けながら開業準備をするにあたっては、自分自身ですべて準備を行なうのは不可能です。しかし一言でコンサルタントと言っても、どの業者に任せるかこれもポイントです。幸い私は、知り合いの伝手を通じてコンサルタント業者を紹介いただき安心してお手伝いいただくことができました。私自身コンサルタントを利用して後悔しているわけではありあませんが、コンサルタントは"うまく"利用することです。診療圏調査も含めてコンサルタントの情報は、あくまでひとつの指標だと考えたほうがいいと思います。
 実際、コンサルタントが行なった診療圏調査だけを頼りに開業地を選定していれば、現在の場所を選んでいませんでした。実際の調査では、この地域は若い層が非常に多いということで、基本的に慢性期を対象とする内科は難しい、高齢者の患者が見込めないとの結果でした。しかし実際自分で足を運び人の流れを見てみると、公共施設の立地や住宅事情などから集患が見込めると判断しました。また開業予定地の近くに住んでいる知り合いにも様子を聞き、この地を選んだのです。開業後は、最初は集患に苦労しましたが現在は軌道に乗っており、この地を選んだことに後悔していません。コンサルタントの調査では見えてこない情報が、自分で足を運ぶと見えてくるのです。地図上の距離と実際の距離は違います。街の動線、土地の起伏など、やっぱり自分で歩いてみないことには、住人の生活を把握することは困難です。
 開業に際しては近隣の先生から小言を言われました。医師会では、管轄する地区で開業する予定があると必ず話題上るようで、挨拶に行った際は「『ガチンコ』になるけどそれでもいいなら開業すれば言い。しかし患者を紹介することはない」と厳しいことを言われてしまいました。しかし、自分の専門とする分野の医療機関が近隣になく、ある程度集患が見込めると判断していましたので準備を進めたのです。
 開業準備は時間がかかり予定通りに進まないもの、という前提を踏まえておいたほうがいいと思います。当初は開院前に内覧会を開催する予定でしたが、諸事情により工事が遅れ開業期日も迫っていたこともあり結局内覧会が開催できなくなりました。また、ビルテナントでは他階の入居施設が変わることも考慮すべきだと思います。当初公共施設が入っていたので、そこに通う住人の通院が一定見込めると思っていたのですが突然なくなりました。幸いその後、医療関係施設が入りましたので事なきを得ていますが、これには驚きました。
 開業をしようと決意しても、そのノウハウは誰も教えてくれません。ましてや開業予定地の近隣で開業している先生にはその様子も聞けません。信頼でき、何でも聞ける同業者を探すこと、これが一番重要です。そしてコンサルタントなどの専門業者に依頼をしても、情報を鵜呑みにしないこと。自分の目、そして足で確かめた内容であれば、仮に開業後思うように行かなくなったときでも納得することができますが、人の言いなりのまま進めた開業であれば後悔してもし切れません。決して安い買い物ではありませんので、開業される先生が主導になって準備を進めることが大切だと思います。

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