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開業事例

歯科医師

出身大学の医局の情報網を最大限に活用 新聞折り込みはある程度広めに撒くこと

開業日:H19年11月
開業年齢:34歳
標榜科目:歯科
開業形態:ビルテナント

 大学の先輩が理事長を務める法人で分院長をやっていましたが、もともと開業志望でした。3年を目処に辞める予定で、ちょうどそのタイミングでいい物件を見つけたので開業を決めました。
 開業にあたってはユニットメーカーと材料屋に相談しながら準備しましたが、出身大学の医局のOBの情報網がかなり役立ったと思います。コンサルタントはピンキリだと思い、初めから依頼する気はありませんでした。診療圏調査は3回やってかなりシビアな数字が出ましたが、スタート時の数字としては的確だと思います。患者さんは自分の診療について知っているわけではないですから、開院当初は患者さんが少ないのは当然のこと。少ない患者数でもまずは一度治療に来てもらい、そこから先は患者との信頼関係次第だと考えています。
 しかし今考えると、開院時の広告・宣伝としては、新聞折り込みの枚数が明らかに少なすぎました。クリニックは駅の東口にありますが、栄えているのは西口の方。もちろん歯医者も西口に多いことも睨んで東口で開業したのですが、西口側に住んでいる方はよっぽどのことがない限り東口に来ることはありません。内覧会の来院数は2日間で30~50人と少なめ。今でこそ口コミやホームページで患者さんは定着してきていますが、地域の方にクリニックを認知してもらうためには、もっと広く折り込みを撒くべきだったと悔やまれます。広告・宣伝費用は50万円以下と少なめでしたが、仮にもう一回開業するなら広告・宣伝には惜しまずお金をかけようと思っています。
 開業資金は政策金融公庫から借り入れました。返済期間は最長期限の13年で設定し、自己資金は実際の所持金よりもかなり少なめの1500万円で申告。「先々何があるか分からないから、いざというときの資金を手元に残しておいた方がいい」という先輩のアドバイスからでした。
 開業後まもなく、レントゲンが撮れない、レセコンがフリーズする―という医療機器の故障・トラブルに悩まされました。当院ではメーカーの用意したパソコン、ディスプレイ等を使用したため、修理は無償でした。ただし、開業時の購入資金を抑えようとそれらを自前で用意して故障が起きた場合には、それが原因と言わんばかりに業者が修理を拒むことも当然のようにあると聞きました。注意したいところです。
 今になって冷静に考えると開業時に購入しなくてもよかったと思うものも少なからずあります。開業前は忙しく時間が限られているため業者から必要だと言われると、とりあえず買ってしまう。しかし必要かどうか迷うくらいの物なら、後から買えば済む話。開業時には、とにかく無駄なものの購入は控えるべきです。また開業にあたっての相談は、先輩開業医にするのが一番。私の場合、開業時の大きな不安要素の一つに新規個別指導がありました。保険医協会の情報ももちろん参考にしましたが、出身大学の情報網がかなり役に立ちました。大学での縦(先輩・後輩)・横(同期)の繋がりは重要ですね。また現在、矯正歯科含め2名の勤務医の先生に来てもらっていますが、いずれも大学の医局の後輩です。専門分野なので治療方針はもちろん各先生方にお任せしていますが、やはり同じ教育を受けているという安心感や信頼感もあります。
 外装は意外と重要だと思います。カフェのようなお洒落な外観にしたので、年配の方は入りにくいという欠点も。今となっては家族の紹介や口コミ等で年齢問わず患者さんが来てくれるようになりましたが、開院当初は20代女性が圧倒的に多かった。患者のターゲット層を決めていないなら、全ての層が入りやすい外観にするという一定の配慮も必要かもしれません。

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