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開業事例

歯科医師

将来の具体像を持った上で開業を 何があっても動じない覚悟が必要

開業日:平成19年4月
開業年齢:47歳
標榜科目:歯科
開業形態:ビルテナント(居抜き)

 開業に際してあまり自己資金なかったこともあって居抜きでの開業となりました。居抜き開業の最大のメリットは費用が安く抑えられること、あとは医療機器・設備がある程度揃っていることです。逆にデメリットとしては、動線を含む内装を大きく変更できないことです。前医院の閉院から1年半が経過していましたので、前医院の患者さんを引き継ぐこともできず、集患で言えば新規開業と同じ形のスタートとなりました。
 開業に際しては厚意にしている材料屋に相談しました。診療圏調査もそこに依頼しましたが、実際開業してからの患者数よりも多めの予測が出ていました。診療圏調査の信頼性は低いですね、本当に目安程度に考えないと。融資はファイナンス会社で受けました。金利は銀行などと比べて高いですが、銀行などからの融資となると資金計画など手続きが煩雑で時間がかかりますので、なるべく早く開業したかったこともありファイナンスを選択しました。
 医院の宣伝は、地元広報誌が有効だと思っています。ホームページは思ったほどの集患には繋がっていないのが実感ですね。しっかりとした対策を立てればまた違うかもしれませんが、これは都市部と郊外の地域性の違いなのかもしれません。道路に設置する看板での広告も行っています。これについては即効性が期待できません。通行人の記憶の片隅に残す、長期的な効果を期待しています。先に挙げた地元誌は週1回の発行で費用も割高、看板は長期間での契約となりますので、費用対効果を検討すべきだと思います。また、開業前であっても、こうして開業してからもマーケティングの勉強は必要だと思っています。勤務医として働いていたこれまでは、経営的なことはあまり意識していませんでしたが、マーケティング調査の必要性は、歯科業界が疲弊している今だからこそ感じています。そしてこれは誰も教えてくれません。
 開業か勤務医か、これは自身の考え方を実現するための選択肢に過ぎません。働く形態を選択することが先ではなく、自身の確固たる診療理念ができた時に開業する、これが基本です。自分が行ないたい診療をするために開業する準備あれば、多少の苦労も苦労ではない、自分の夢のためですから。どういう仕事がしたいのか、開業後の具体像を明確に持たないと厳しいと思います。経験を重ね、自己資金もでき、開業する時期が来たからと環境や他人に推されてする開業だと、少しのつまづきでもそれが非常にストレスになり、最終的には挫折に繋がります。勤務医でいれば一定の収入は保障されていますし、院長の診療理念に沿うことができれば勤務医をある程度続けるという選択肢もあると思います。しかし、将来を見据えたときに自分の診療理念を貫きたいのであれば開業の道に進むべきです。好きなこと、決意したことならある程度のことは苦労の内に入らないと思うことができます。自分の決断を実現するために、何があっても動じない覚悟がないと開業すべきではないと考えます。開業したら多くの借金を抱えることになりますので、決して後戻りはできません。
 開業後も、自分の診療に自身を持っていれば自然に患者はつくと思っています。多少であれば交通の便の不自由さは問題ではないと思っています。もちろん郊外での開業ともなれば駐車場の備えなどは必要かと思いますが。歯科に関して言えば、医療機関数は飽和状態ですし、診療報酬も低点数に抑えられてしまっています。生半可な気持ちで開業してしまってはやっていけない、そのように考えています。

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